下手な予想はよそう。

TDnetで上場企業は業績の予想値を発表しています。決算短信や、その名の通り「業績予想の修正」のディスクロージャーがそれです。年度が始まって間もないころから、売上高や利益の見通しがあるわけですから、まぁ鬼に笑われることなんか気にしていられないようです。

で、その見通しが当たるかどうかというのが当然気になるわけですが、これは、企業・業種によってまちまちです。

電力会社のようなディフェンシブな銘柄の売上高の予想はほとんど外れないわけでして、例えば、東京電力<9501>の2009/3期の売上高は5,887,576百万円だったのですが、2008/7/28の時点で6,050,000百万円と予想されていました。その差、わずか約3%。でも、営業利益が赤字予想だったのが黒字だったり、経常利益・純利益が全然当たっていないのは内緒です。

そのほか、日本を代表するメーカーのトヨタ自動車<7203>や日立<6501>ですと、売上高の予想/実績差で10〜20%下振れしています。利益(損失)はもっと全然ダメです。

一方で、急成長を遂げたグリー<3632>なんかですと、2009/6期の売上げは13,945百万円でしたが、当初の予想は9,900百万円。実に40%以上も上回ったわけです。田中社長はもう笑いが止まらんということでしょう。

業績予想なんて、なんていうか、大企業も新興企業も当たらないのね。と。鬼の高笑いが聞こえそうです。

それにしても、ほとんどの企業の予想は1点勝負です。もうね、本当にそれは予想かと。小一時間問い詰めたいですね。予想じゃなくて目標なんじゃないのかと。その点、マルエツ<8178>をはじめとする業績予想にレンジ(xxxx円以上、xxxx円以下という発表)を持たせている企業は誠実に当てに行っている感があり、僕は好きです。

今日の結論

  • 予想は当たらない。
  • グリーはすごい。
  • マルエツラブ。

追伸:
株予報さんのマルエツの経常利益の予想値は、レンジの下(下限値)を出しているようです。ですので、速報キャッチャーではレンジの上(上限値)を出してみました。見えるXBRLさんのところは、マルエツの予想値は出していないみたいです。