EDINETの業種分類のはなし

上場企業を業種に分類する方法として最も有名なのは、証券コード協議会が定める業種分類(33分類)ですが、EDINETにも独自の業種分類がなされています。

EDINETの提出者検索画面*1を見ると、「提出者業種」というのが中段にあります。これを見るとわかるように、EDINETの業種分類は、大分類・中分類・小分類の3階層になっています。

証券33分類は上場企業にしか割り当てられていないのに対し、EDINETの業種分類はEDINETで開示している全企業が割り当てられているためその範囲は上場企業に限りません。またEDINETの業種分類のほうが細かく分類(小分類で87種類)されています。金融庁という公的な組織による分類という面も含め、EDINETの業種分類は結構使い勝手がよいはずなのです。それなのに、EDINETの業種分類があまり人気がないのはどうしてなのでしょうか。

ここで唐突ですが、1つ問題です。

東芝のEDINET業種は何でしょう?実際に調べてみてください。


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どうですか?わかりましたか?

答えは、「電動機発電機製造業」です。

実際に調べてみた人はわかったと思いますが、企業の業種を調べるためには、業種を1つ1つ順番に見つかるまで繰り返し検索していかなくてはならず、けっこう大変な作業なのです。ここら辺にEDINET業種が普及しない理由がありそうです。

つまり、分類そのものが悪いわけではなく、その分類を使うために必要な情報が極端に少ないのです。例えば、EDINETの業種は小分類で87業種ありますが、そんな基本的な情報ですら正式に開示されているのを見たことがありません。

EDINETのなかの人には次の2点について対応していただきたいと思います。

1.EDINETの業種分類のコード表を開示してください
2.EDINETコードリスト(ダウンロード)の項目に、各企業の業種分類を追加してください

この2点だけで、EDINETコードとセットでEDINETの業種分類がもっともっと活用されていくと思います。EDINETの関係者のかた、是非ご検討ください。

*1:EDINETのTOP画面から閲覧「有価証券報告書等」をクリックすると表示される画面