【民間でも天下り?】親子上場の上場子会社は、親会社から社外取締役を押し付けられてるのか?

つい先日12/9の日経新聞で、コーポレートガバナンスに関する記事があり、せっかくなのでXBRLを使って検証してみました。

その記事によると、親会社が上場している子会社、いわゆる“親子上場の上場子会社”の場合、「独立性の高い社外取締役を一人でも選任している東証一部企業が2割にとどまる」そうです。

では、これを検証してみます。まず、いつものとおりXBRLを使うので、東証一部上場1684社のうちXBRLで開示していない111社を除いた1573社を対象として調べます。親会社が上場しているかどうかは、インスタンスのParentCompanyとStockexchangeListingを見ればわかります。

これにより、親子上場の上場子会社は155社/1573社(9.9%)であることがわかります。意外に多く、10社に1社弱が親子上場の上場子会社なんですね。

これら155社の社外取締役の数(NumberOfOutsideDirectors)は以下のとおりです。

  • 1人:42社
  • 2人:19社
  • 3人:17社
  • 4人:4社
  • 6人:1社 (<4716>日本オラクル(親会社は「オラクル・コーポレーション」))
  • 7人:1社 (<4519>中外製薬(親会社は「ロシュ・ホールディング・リミテッド」))
  • 10人:1社 (<5606>旭テック(親会社は「RHJインターナショナルSA/NV」))
  • ゼロ人:70社

では、上記のうち社外取締役を選任している85社、延べ170人の社外取締役の属性について調べていきたいと思いますが、続きは明日ということで。

最後に宣伝です。東証ではコーポレートガバナンス情報のバルクデータは売っていません*1ので、集めるのは大変な作業です。コーポレートガバナンス情報のXBRLを集めてきて串刺しで分析したい人は是非弊社にご相談ください。よろしくお願いします。

*1:2009年12月14日現在