プログラムのコメント

世の中には無いほうがよい情報というのがあります。
例えば、プログラムに書かれている(間違っている|修正されていない)コメント。コメントを頼りにプログラムを読み下しているとすっかりだまさせられることがあります。ソースはうそをつかない、と言いますが、ソースに書かれたコメントは何気なくプログラマをだまします。
そして、XBRLの計算リンクなんかはそういう類の情報なのではないかと最近思っています。
先日、ある会合で「いまのXBRLの開示情報の計算リンクには間違いが混在していることがある」という話になったときに、「計算リンクをユーザ(XBRLを使う人)が何に使うかわからないのに、作る側が正確に作ろうというモチベーションが生まれるわけがない」という意見をいう人がいました。なんだかとても違和感を感じました(XBRLを正確に作成しないのは、XBRLの利用者のせいなのですか?)が、まぁでもたしかに作る側からすればきちんとチェックするのも大変だし、そもそもチェックしようがないのかも。。。
XBRLには、既存の有報の形式では見えない情報がかなりたくさん含まれています。そのため、情報量が多くて仕様も複雑になり、作成にも確認にも大変な手間(コスト)がかかります。ですので、XBRLの作成コストに対して、パフォーマンス(有用性)が見込めない情報は、作成対象外(もしくは任意作成)にすべきと考えます。例えば、既存の有報には無かった、計算リンクや定義リンクなどは削ってもよいのではありませんか?
XBRLの範囲を広げていく方向で金融庁東証は進めています。それは正しいんです。でも、開示情報にうそや間違いが含まれず信頼できる情報として、安心して利用できるようにする方向にも知恵を絞ってほしいと思います。